「和紙の町小川」を支える、
希少な原料を栽培
大澤 久男さん
小川町は和紙の町でもある。2015年ユネスコ無形文化遺産に認定された「細川紙」も、小川和紙のひとつ。大澤さんは、その和紙づくりに欠かせないトロロアオイを生産している。地元でトロと呼ばれる根から出るぬめりが、水槽での紙すきを助け、きめの細かいなめらかな和紙へと仕上げる。小学校の教員を定年退職した後、少しでも町の役に立つ仕事をと、トロロアオイづくりに手を挙げた。今は生産組合の仲間と栽培に精を出す。
トロロアオイには指定農薬がないため、すべて無農薬で育てる。ニンジン大の太い根を育成するためには、地上の余分な葉や脇芽をつねに摘むので手間がかかる。「地場の名産を支えているという自負が原動力です」。最近では、小川町のほか、和紙研究会を通じて知り合った全国の和紙生産者からも注文が入り、日本の伝統文化継承の一端を担う存在に。なお、道の駅の「麺工房かたくり」では、限定でトロロアオイ入り蕎麦も提供されている。
小川和紙を買うなら
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道の駅おがわまち(埼玉伝統工芸会館)